イタリア全土を舞台にして行われるレース「ジロ・デ・イタリア」
自転車の世界三大レースの一つ「ジロ・デ・イタリア(Giro d’Italia)」の舞台となるのは言うまでもなくイタリアです。
例年5月に約20日をかけて行われる大規模なレースとなっており、イタリア全土がレースの舞台となるというところに大きな特長があります。
イタリアといえば、日本でも大人気の自転車メーカーであるBIANCHI(ビアンキ)、PINARELLO(ピナレロ)、COLNAGO(コルナゴ)などなど数多くの本社がある国であり、その他にもウエアなどアクセサリグッズでもイタリア製のものは世界的に高い評価を得ています。
当然イタリアでは自転車競技が日本とは比較にならないほど人気となっており、「ジロ・デ・イタリア」の開催される時期ともなると国全体が大きな盛り上がりを見せます。
ちなみに「Giro(ジロ)」というのはイタリア語で「周回・周遊」という意味があり、「ジロ・デ・イタリア」というのは「イタリア周回レース」ということを示します。
1909年に第一回大会が開催されており、世界大戦中に2回ほど未開催の年があったもののそれ以外はずっと毎年一回行われている国民的行事です。
周回するコースは毎年変更があるものの、基本的にはイタリア半島を縦断する形でロードが作られます。
コースの全長は約3500km程度となっており、途中にいくつかのステージを設定して最終的に合計タイムが最も早かった選手が優勝となります。
ジロ・デ・イタリアならではの恒例行事として、優勝者をはじめとした各賞の受賞者を対象とした独特のジャージの提供があります。
イタリアに本社を置くウェアブランド・メーカーである「CASTELLI(カステリ)」が製作をしており、優勝者には毎年「マリア・ローザ」というバラ色のジャージが送られます。
その他にも新人賞には「マリア・ビアンカ」、紫ポイント賞の「マリア・ミクラミーノ」、山岳賞の「マリア・アッズーラ」などといったものがあります。
これらの各賞のジャージはレプリカモデルが販売されているほどで、選手にとってはこれを獲得することは非常に名誉なことであるとしています。
「ジロ・デ・イタリア」レースの見どころと特長
自転車の世界大会としては、同じくヨーロッパで開催される「ツール・ド・フランス」が最も有名です。
「ジロ・デ・イタリア」は世界的な知名度や参加選手数、賞金額などで比較をしたときには「ツール・ド・フランス」よりもかなり小規模となっていますが、レースに使用されるコースの多彩さということでは世界最高峰といえます。
特に北イタリア地域のアルプスにあるドロミテなどの標高の高い地域でのレースは過酷な上り坂や癖のあるカーブが続き、クライマー同士が熾烈な争いを繰り広げるというところに特長があります。