ロードバイクの漫画をご紹介

実写映画化もされた「シャカリキ」の魅力

今でこそすっかりブームになっているロードバイクですが、90年代ころは今ほど有名な趣味というわけではありませんでした。

スポーツ用自転車が流行したのはだいたい2008年からなので、それ以前は自転車といえばママチャリが一般的でした。

そんな自転車ブームの先取りをしたのが「シャカリキ!」で、1992年~1995年まで週刊少年チャンピオンに連載されていた作品です。

主人公の野々村輝ことテルは自転車部に所属する中学生で、スポーツ自転車と出会い坂道を走行するということに目覚めることで多くのライバルたちと出会い一緒に競技をしていくことになります。

作者の曽田正人さんはその後「め組の大吾」という有名作品を連載されるのですが、この「シャカリキ!」は初めての連載作品なのだそうです。

当時はまだマイナースポーツだった自転車ですが、王道的スポーツ漫画の熱い展開から人気は長く続き全18巻まで発行されています。

2008年の自転車ブームの頃には実写映画化もされており、そちらも原作ファンだけでなく自転車好きな人たちから高い評価を得ました。

女性に人気の「弱虫ペダル」の魅力

現在の自転車ブームに火をつけた作品と言ってもよいのが「弱虫ペダル」です。
連載は2008年からで、2018年時点までで58巻までが刊行されているという超人気作品となっています。

ちなみに日本国内のスポーツ自転車の出荷台数は2007年度は46441台だったところ、2008年には一気に81652台にまで増えているので、まさに「弱ペダ」の影響が自転車ブームを作り出したと言ってもいいでしょう。

主人公の小野田坂道は毎週千葉から秋葉原まで自転車で通うオタク少年なのですが、ふとしたきっかけでスポーツ自転車であるロードバイクに乗るようになり自転車部に所属して大会を目指すことになります。

物語の最初の頃は全く自転車の素人であった坂道が周りの友達や先輩たちに教えてもらうことで普通の自転車と競技用自転車がどう違うかということを知っていく構成になっているため、マンガを読んでいくことで読者も自然に自転車競技に詳しくなっていくことができるというのも魅力の一つです。

既にアニメ化や映画化、舞台化などがされておりまだまだ大注目の自転車マンガであると言えます。

サラリーマンの自己再生物語「かもめ☆チャンス」の魅力

弱ペダと同じ2008年から連載されている自転車マンガが「かもめ☆チャンス」です。
こちらはビッグコミックスピリッツに連載されており、主人公も信用金庫に勤めるサラリーマンというところが他のマンガとの違いになっています。

物語は冴えない主人公が自転車競技に参加をすることで自分自身の才能に目覚めていくという成長ストーリーで、大人になってからでも夢を追うことができるというメッセージが込められています。